目は口ほどに物を言うというけれど、人の見た目ほど当てにならないものはない。


篠田桃紅氏の「百歳の力」を読みました。篠田氏は戦前、戦時中、戦後の時代を生きてこられて今でもなお、現役で活動されていらっしゃっている芸術家の方です。お歳は104歳になられます。

 

参照:amazon.com

 

自分の内面に目を向ける


目次を見たときに、「トシを基準にしない」という項目が、気になって読みました。

日本が少しずつ、風土が変わり、着る服や西洋文化が入ってきて、服装も変化し始めたころ、戦争へ突入。空襲で東京にいれなくなり田舎へ疎開、お金を持っていても価値がないから、着物を売って生き延びたということでした。

 

現代は平和で、人の心は手に入れることは不可能ですが、お金があれば大抵のものは手に入ります。

豊かなのです。
このような戦争経験者の話しを、戦前、戦時中、戦後に渡って時代背景とともに見て観ると現代はなんと物も溢れ、過剰な状態なのだなと実感します。

また、このような現代だからこそ、心、人間の本質を問う時代になっているのではないでしょうか。

男女とも見た目に関して、よく言われるのが、見た目が9割の第1印象を決めるといわれています。しかし、その内面は、話したり、コミニケーションをとって見なければその人がわかりません。

人の見た目など、建物の表札のようなもので、実際の内部はどうなっているかわからないものです。

見た目はお金で解決できることが多いからです。このような現代こそ、心を磨きながら生きるというのも、
必要なのではと感じています。

 

篠田氏は43歳の時に単身、アメリカに渡ります。渡るきっかけになったのは、墨で書いた絵がきっかけ。それまで、習字の先生をへて、芸術性のある絵を創作してきました。その積み重ねが、海外の人々の目に渡ったのです。

おそらく、一つの絵が完成するのに相当数の紙と、精神の集中をされて書かれています。その継続が、海外の人を感動させたのでしょう。

 

私は先人や自分にないものは、人から学ぶようにしています。

忙しい毎日は、一つ一つをこなすことに集中していますが、あまり自分の視野を広げる活動が少ないからです。

視野を広げるには、違う分野の人の話を聞くということに努めています。

他業種にも、たくさん学ぶことがあります。改めて、勉強になりました。

 

篠田桃紅


日本の租借地だった関東州大連に生まれる。5歳頃から父に書の手ほどきを受ける。その後、女学校時代以外はほとんど独学で書を学ぶ。1950年から数年、書道芸術院に所属して前衛書の作家たちと交流を持つが、1956年に渡米。抽象表現主義絵画が全盛期のニューヨークで、作品を制作する。文字の決まり事を離れた新しい墨の造形を試み、その作品は水墨の抽象画=墨象と呼ばれる。アメリカ滞在中、数回の個展を開き高い評価を得るが、乾いた気候が水墨に向かないと悟り、帰国。以後は日本で制作し各国で作品を発表している。

和紙に、墨・金箔・銀箔・金泥・銀泥・朱泥といった日本画の画材を用い、限られた色彩で多様な表情を生み出す。万葉集などを記した文字による制作も続けるが、墨象との線引きは難しい。近年はリトグラフも手掛けている。

2014年5月、沼津市役所特別応接室に1966年に納入した壁画「泉」が、30年以上存在が忘れられた状態から再発見されたことが報じられた。2015年、『一〇三歳になってわかったこと』が45万部を超えるベストセラーになる。
ウィキペディア:篠田桃紅

 

この記事を書いた人

濱崎 秀範
アドバンスドボディ代表
・一般社団法人心身健康研究所代表理事
・トータルバランスアプローチ創案者
・世界健康長寿学会正会員
・NPOユニバーサルスポーツ
イベントコーディネーター
(障害者を含むスポーツイベント企画)

2017年05月09日 | Posted in blog, | タグ: Comments Closed 

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